火をコントロールする

2015年6月16日


雨は降らなくてはっきりしない空模様が一日中続きました

木造住宅の火事ではよく
「火の回りが早かった」という言葉を聞きます
コンロの火や天ぷら油の過熱、寝たばこ、線香などが出火元となって住宅火災は起きますが
出火後すぐに出火元周辺の可燃物や壁、天井の内装仕上げ材に燃え広がり
10分前後で建物全体の火災にまで進展することもあります

物が燃える際には、酸素と可燃物と出火元の3つが必要ですが
木造住宅には常に酸素と可燃物が存在しています
木造の可燃物としては
①家具や書籍、内装仕上げ材などの収納可燃物と
柱や梁、床板などの
②構造躯体可燃物
の2種類があります(燃え草といいます)
木造住宅の場合、大量に存在する2つの燃え草が同時に激しく燃えないようにすることが重要です

具体的には、①の収納可燃物が燃えてから、時間差で②の構造躯体が燃えるように
燃え方をコントロールすることで家事に強い木造住宅をつくることができます

現在、木造住宅では2階建ての場合には省令準耐火建築物
3階建てには準耐火建築物にして火災に強い住宅になっていています
保険料も一般住宅の火災保険の半額になっています
また、木材に十分な太さや厚さがあれば部材内部までは火がなかなか進みません
たとえば、24cmの角の大黒柱が30分間の火災にあったとしても1.8cmほどしか燃えません
燃え残った部分が構造的に問題ない性能をもっていれば建物の崩壊は起こらないし
木材も太く厚く使うことで火災に耐える性能を与える事が可能です


熱のお話

2015年6月14日

昨日、今日と雨は降らないものの湿度が高い一日でした。

これからの夏の暑さ対策、遮熱について考えてみます。

熱は温度差があると移動し、移動のかたちには
  「伝導」  「対流」  「放射」 の3種類です。
「伝導」は固体内の熱移動のことで、建物の外壁・屋根での熱移動は「伝導」になります。
断熱材が効果を発揮します。

建物の外壁・屋根は内側・外側ともに空気と接していますが、空気から建物外部に熱を伝えるのが
「対流」になります。風速が大きいほどた「対流」伝熱は促進されます。

そして「放射」は温度差がある物体間での熱移動のことです。

断熱は「固体内での伝導を妨げること」で、遮熱は主に「放射による伝熱を妨げる」ことです。
具体的には「日射によって建物の外壁・屋根などが高温になることを防ぐこと」です。
建物の表面が高温になると、室内との温度差に比例して熱が侵入しますが、
このときは固体内での「伝熱」を防げる「断熱」が主役となり、「日射」にとっては
「断熱」が第一関門、「断熱」が第二関門で、「遮熱」が弱くても「断熱」が強ければ
結果的に日射熱は室内に侵入しないことになります。
「遮熱」が強ければ「断熱」が多少弱くても結果は同じ事です。

「遮熱」という考え方は、省エネ基準レベルではあまり触れられていませんでした。
実際、現在施工している建物には遮熱となる通気層が設けられていますが、
これからは手軽に施工でき、性能の高い建材施工法が出てくると思います。

日本のエネルギー問題

2015年6月12日

雨も午前中で上がり、アジサイの花の色もひときわ鮮やかです。

2030年、日本の家からは白熱電球や傾向とが消えLEDになり、無人の部屋は自動で消灯。
室内の熱でお風呂を沸かす次世代給湯器は4世帯に1台。
今は普及率1%未満の電気自動車も10台に2台・・・・・・・
温暖化ガスの削減へ政府が出した対策です。
残り15年で1970年~90年と同等の35%のエネルギー効率改善を目指し、切り札は

「第一次石油危機時並みの国民運動」

深夜のテレビ放送やネオン点灯、マイカーの運転自粛などを呼びかけたあの運動の再現だそうです
乾いた雑巾を絞るような省エネを進めてきた産業部門に代わり、家庭部門に対策を求める内容です
専門家は「達成可能かは微妙・・・」という見方をしています。
住宅に携わる私も思いますが、省エネルギー住宅・ゼロエネ住宅は、まだまだ日本では建築費が
かかり、多少の補助金・減税では個人負担が重い気がします。

魔法のような技術・製品が開発されれば別ですが・・・・

この先エネルギーと環境の方向性がどのようになるのか注目していきたいと思います。

森林の国

2015年6月11日

湿度が日ごとに高くなり梅雨を感じさせます。

さて、日本の森林率は国土の67%を占め、フィンランドの69%ブラジルの67%と並ぶ森林国です。
ドイツは30%イギリスは7%で、樹種はドイツの300種に対して日本は10倍の3000種にも
上るそうです。

世界でも有数の森林に恵まれた日本。
身近な環境のサイクルをもう一度つくっていくことを考えると、国産材を使って家を建てることの意味
また、地場の山の木を考える意味で、地域ブランド化事業から地域グリーン化事業に
今年からなりましたが、地域木材で家を建てる試みとして、産直住宅という産地と消費者を
結び付けるシステムが全国で広がりつつあります。

グリーン化事業もあと少しで着工可能になり楽しみです。

網戸のお手入れ

2015年6月9日

関東甲信越は昨日梅雨入り宣言がされました。
アジサイの花も日ごとに大きくなっています。

さて、これからの季節家の中で早めに手入れをしておきた場所は・・・網戸
今日はこの網戸について書いてみます。

手入れ方法として、普段はハタキをかけゴミやホコリを落とし、目詰まりしなようにします。
掃除機を使ってホコリを取るときは、網の裏に新聞紙を当てて掃除機をかけるとホコリが取れ、
アミも弛むことながなく、内側から外側の順に行います。
汚れがひどいときは、住居用洗剤を溶かした液を使って、ブラシやスポンジで網戸を両側から
叩くようにして洗い、その後水洗いをし陰干しをして完了。
洗剤をしっかり洗い流しきるのが肝心です。

アミはポリプロピレン製で、火や熱・薬品類に弱く溶けることがあり、特にタバコの火には
注意が必要です。

それから網戸の補修方法として、まず同じアミを必要分購入します。
次に穴の開いた部分だけをカットし、一回り穴より大きなサイズにカットし穴の開いた部分に
被せボンドと接着します。
小さな穴ならば、マニキュアを何回か塗れば補修できます。

それからアミに弛みがある場合、軽くドライヤーを当てるとハリが出ます。
網戸から20~30センチほど離し、熱風を当てたり止めたりを繰り返します。


それでも直らない場合は、網戸全体を張り替えなければなりません。

涼しい寝室

2015年6月6日

今日は一日中涼しく過ごせました。

夏の夜も涼しく眠れる寝室にしておきたいものです。

涼しく眠れる寝室にするには、昼間に日が当たらないように日射遮へいをしておくことが大切です。
また、夜に卓越風を取り込めるように窓を配置します。
寝室の窓は、風を通しつつ防犯や防虫、プライバシーの確保が大切です。
おすすめとしては、防虫アミ付の木製ガラス戸(鍵付き)ですし、、ルーバー調整雨戸は
ルーバーの角度を調整できて便利です。いずれも1階の寝室に特に大切なものです。

また、寝室をどこに配置するかも重要です。
2階は熱気が溜まりやすいうえ、昼間に屋根からの熱の影響を受けて部屋が暑くなるので
1階の寝室の方が涼しくなります。
西側は夕方まで日が当たるため、東側の方が良いと思います。
寝室を西側にして、日射を徹底的に遮るという方法もあります。
ただ、午前中に日が当たり夜までに冷やす時間が取れるので、東側の部屋の方が
涼しくなることは確かです。

寝室以外の部屋をどこに配置するかという問題もあるので、家族の方々が何を優先させたいかを
考慮してプランニングしたら良いですね。

夏型結露

2015年6月5日

天気予報より早く雨が降り出してきて梅雨も間近い感じがします。
そこで夏型結露について書きます。

夏型結露は、外壁合板などに収着されている水分が、日射によって加熱されて
放出することが主な原因です。
合板などから水分蒸発が生じると、接する断熱材の外気側の水蒸気圧が高くなり、
室内側へ移動します。室内で冷房するなどして断熱材の室内側表面が露点になっていると
その部分で結露が発生するというしくみです。
一般に夏型結露は、外部から水分供給されなければ、もともと含んでいる水分が内部で移動する
現象であり、昼に内部結露を生じても温度低下する夜間にはまた元の乾燥状態に戻ります。
ただし、初期含水率の高い材料などを使用したり、雨水などの侵入で含水率が高い状態を
つくり出すと、まれに湿宮になる場合があるので注意が必要です。

夏型結露を防止するポイントとしては、内壁側に防湿気密層を確保すること、外壁側には
合板の上に透湿防水シートを施工し、通気層を確保することなどが挙げられます。

湿気の国

2015年6月1日

今日から6月です。
これから夏にかけて心地よさを阻害する湿気は、夏季に限らず年間を通して対策に取組んで
いかなければならない課題です。
湿気の国とも言われる日本では、湿気の問題は住宅づくりにおいて重大な対策事項です。

生活に関わる湿気として、まず想像されるのは梅雨です。
しかし、湿気を生むのは雨だけではありません。
外気からくる湿気に加え、空気の温度差がもたらす結露があります。
人体・調理・暖房・入浴などによって発生する「生活湿度」もあります。
これらの湿気が家の中にこもれば、構造体の腐朽やダニやカビの発生原因にもなってしまいます。
家づくりには 「外から入ってくる湿気」 と 「内側で発生する湿気」 の両方に対策を取ることが
大事なことです。
時期的にはこれからが一番かなと思っています。

断熱材のちから

2015年5月30日


今日は早朝から世田谷まで引っ越しの手伝いに行ってきました
一人暮らしをしている娘が家に戻ることになったからです
天気が良く引っ越し日和でしたが、道路状況が行きも帰りも大渋滞で散々でした

昼前に自宅に戻って荷物を下ろした後、昼食。
その後一休みしてから屋内が涼しいのに驚きました
年間を通して昼間はあまり家にいないので気付かなかったのですが
昨年、壁・天井・床の断熱工事をした効果が夏を迎えて良く分かりました
あとは、窓に省エネ施工をすれば完璧です。

夏に「涼しくなったね」 冬に「暖かいね」という家族の言葉を聞くのは嬉しいものです
エアコンをきかせる為に窓を閉め切って暮らすよりも
窓を開け閉めして自然の風を感じられる生活のほうが快適ではないかと思います
日射を遮る庇と風通しの良い窓そして卓越風
パッシブデザインのもたらす心地よさは最高です

今日は娘がお礼にと世田谷の老舗の魚屋さんからトロを買ってきてくれました
涼しい風に吹かれて飲んだビールはいつもより美味しく感じられました

いつかに備える

2015年5月29日

一日中曇っていて気温は上がらず、あれこれやっているうちに何となく一日が終わる気がしていた
頃に、鹿児島県屋久島町の口永良部島・新岳で爆発的噴火が発生したニュースが入りました。
日本は本当に災害の多い国だとつくづく思います。

現在、新築住宅について考えますと、耐震性・耐火性などは、なかなか費用をかけた部分が
お客様から実感して頂けないという難しい課題があります。

ステキなキッチンとかの設備機器関係や省エネ性に優れている方が、お客様からすると
すぐに実感できるものばかりです。
特に耐震性に対しては、全くと言っていいほど日常的には実感できていません。
いつくるかわからない大地震のときだけ実感できる訳ですから・・・・・

考えてみますと、昭和56年以前に建てられた旧耐震住宅は、基礎や土台・柱など抜本的に
修繕または取り替える必要があるものが大半で、概算で700万円~1000万円もの改修費が
かかると思います。
外観や内装・快適性など明らかにリフォームで変わったというものが見えないにも関わらず
「いつくるかわからない大地震のために費用をかける」という気が多くの方には
起きてこないのではと思います。

昭和56年以降の住宅はリフォームをそれ以外の住宅は建て替えをおすすめします。
耐震等級3の建物は、施工中と大地震のときのみ実感できると思います。

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